ROMANSエリアとは、R=六甲、O=岡本、M=御影、A=芦屋、N=西宮北口、S=夙川の6駅のことを言います。
「芦屋」は超高級住宅地。一般人には敷居が高い。そのようなイメージを持つ人も多いですが、阪急「芦屋川」駅周辺は、ステレオタイプな高級住宅街とは異なります。
芦屋川の上にホームがある阪急「芦屋川」駅。スーパーやショップの多いJR「芦屋」駅や阪神「芦屋」駅周辺とは違い、北側の「芦屋山手サンモール商店街」を中心に個人店が並ぶ以外は、閑静な住宅街が広がります。「芦屋川」駅周辺の街並になにか懐かしさを感じるのは、スーパーではなく魚屋さん肉屋さん等の店舗が路面に存在することによる事が大きいのかもしれません。
「芦屋川」駅周辺の魅力は、やはり芦屋川の存在。芦屋川には懐かしい「日本の風景」が残ります。毎年春にはお花見で多くの人が訪れますが、桜だけを見るのは勿体ない話です。ツグミ、カワセミ、ゴイサギ等の野鳥。フナ、アユ、カワムツといった川魚。初夏にはホタル観察会も催されます。
駅を北へ10分。有馬へと抜ける芦有(ろゆう)道路へ向かう道沿いにあるヨドコウ迎賓館。この旧山邑邸は、フランク・ロイド・ライトが設計した国の重要文化財です。おなじく周辺にある滴翆(てきすい)美術館は旧三和銀行である山口銀行頭取の個人宅。「芦屋川」駅周辺には、大きいだけではない、品格のある邸宅が多くあります。住宅が「文化財」レベルとなる「芦屋川」駅周辺。やはり日本を代表する高級住宅街であるといえます。
(文/田中和彦[オールアバウト 住みやすい街(関西)ガイド])